「自分の事しか考えなくていい社会」の崩壊2011-08-24 Wed 06:51
ガバナンス
結束力ある社会とは、行政機関や行政に対する市民の信頼度が高い社会である。日本では53%の人々が政治制度を信頼していると回答しており、これはOECD諸国平均の56%に近い。政府に対する大衆の信頼と政治プロセスへの市民参加を計るもう1つの尺度となるのが、投票率の高さである。データが入手可能な最近の国政選挙では、日本における投票率は58.4%で、OECD諸国の平均の72%を下回っている。このように現在の日本の選挙制度においては、有権者のうちのかなり高い比率の人達(41.6%)を疎外し、残りの人達だけで政治の意思決定をしているといえる。人の投票行動は、義理、人情、利害関係に制約を受けやすく、これらが上手く機能すれば投票率が上がると考えられるが、多くの有権者が棄権をするということはこの機能が働くなったことに起因している。棄権する一因を考えてみると一票を投じてもいいと思える候補者の不在があるのではないだろうか。二世議員が多いこと、有名人の多用、それらは選挙戦に勝利するための政党の思惑でしかないことが、選挙民に透けて見えるからだろう。 最近のマニフェストによる選挙もこのような状況を放置しては、投票率の向上には向かわないであろう。 つづく スポンサーサイト
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