この前、放映されたNHKの番組で「蝶々夫人」があった。蝶々さんは、武家に生まれ武士の家人として厳しく育てられた。「葉隠 武士道とは、死ぬことと見つけたり」恥を重んじる文化で育った人である。事にあたっては慎重を期すべしとの教えもあって、自らの軽率さを恥、蝶々夫人は自決した。戦後生まれの私にとって、そこまでするかとの思いもあるが、「人に迷惑をかけない」ということは、人としての最低限の矜持だと考えている。12月16日発表の消防白書によると、2010年の救急出動件数は546万7620件で、前年より34万1684件増えて過去最高となった。119番通報を受けてから患者を病院に搬送するまでの時間の全国平均も37・4分で過去最悪となった。 総務省消防庁は「出動件数の増加は、高齢化による急病の増加が一因とみられる。搬送時間が長くなった背景には、救急医療機関の医師不足などがある。厚生労働省と連携を図り改善に努めたい」としているが、ある消防隊員の話によれば、緊急出動してみると玄関口で入院に必要な用具を取り揃えて待っている人も多いとの事。病院にかかるときは、救急車でとタクシー代わりに考えている人も居ることも確かだ。
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