晴耕雨読2012-07-24 Tue 07:19
ヨーロッパには老後を楽しむ文化的背景があるから、早期に引退する人が多いのだと言われるが、これらの国でも昔から早期引退者が多かったわけではない。事実、1960年代のフランスでは60歳代前半の7割の男性が働いていたし、ドイツでも8割近くの男性が働いていた。これらの国で早期に引退するようになったのは70年代以降であり、その背景には高齢者は早期に引退して、失業率の高い若者に雇用機会を譲るべきだとの考えがあり、これを誘引するような施策が講じられたためと言われている。それでは、ヨーロッパ各国では高齢者が早期に引退することにより、若者を採用する企業は増え、若者失業率は下がったかといえば下がらなかった。多くの国では、高齢者が早期退職した分、雇用全体が減らされ、社会保障給付が増えただけで終わってしまった。
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